もう少し図を交えて整理してみます。
白紙は、基本的には不純物を取り除いた純粋な炭素鋼で、打ちもの仕事による鍛造と熱処理によって、切れ味が良く研ぎ易い刃物のため格好の素材です。白紙が基本ですが、そこにタングステンやクロムを添加して熱処理特性及び耐摩耗性を改善したのが青紙です。切れ味が長持ちする素材というわけです。
一号と二号(と、三号)の事ですが、刃物の基本である白二を中心に説明します。図のように、白二鋼にタングステンとクロムを混ぜると青二になります。タングステンとクロムを混ぜることで切れ味が上がり、耐摩耗性、すなわち切れ味の持続が改善します。一方、白二に炭素を加えると白一になり、青二に炭素を加えると青一になります。これらのメリット、デメリットは、すでに述べたとおりになります。
W=タングステン Cr=クロム C=炭素(カーボン)